突起物
廃墟というのは当然人の手入れが入っていなく修理しなければいけない場所もそのまんまです。なのでどこにどんな物理的危険があるかわかりません。そのうちの一つ、突起物等による危険性を考えてみましょう。
具体的に突起物とはどんな物なのか?それは釘やガラス、木片等のいかにも刺さりそうな物です。
釘というのは通常壁から内側に打たれるものです。しかし、廃墟には内側に打っているはずの釘が通路若しくは部屋側などに向いている事が多々あります。廃墟は崩れた壁やドア、落ちている扉、床などの場所で突起した釘を見る事ができます。もしその釘に気付かず上に向いている錆びた釘が足に刺さったら・・・ 破傷風なども考えられます。しかしここでもっと注意しなければいけないこ事があります。それは、足元の危険はある程度察知できるものです。足の感触や、床の抜け落ちを想定しているのですから足元はよく見ているものです。しかし、釘やガラスなど目の高さにある物は意外と気付きにくいものです。後ろの景色と同化することもあります。足元を気にしすぎるばかりに目の高さ、或いは膝上から頭上、これが結構厄介なのです。では釘以外のものでも考えてみましょう。
空中物
上で記した様に、足元の危険というのは踏んだ感触、床の抜け落ちなどを気にしているので比較的気付きやすいです。目の高さのもの、或いは頭上のものというのは結構気づきません。上から下がっている電球や電球傘、鉄パイプや装飾用のガラスなどあった場合、頭に当たる事もしばしばあります。私は一度、肩の高さの突き出た釘に肩をひっかけてしまった事があります。足元を気にするばかりに肩の高さの物を見逃していました。これが割れたガラス片だったら、パックリ切れてしまうでしょう。よくぶら下がっているものに頭をぶつけたりする事もあります。これも同様足元を気にするばかりに起こってしまった事です。廃墟は決して安全な場所ではありません。いつ、どんな時に、どんな危険があるかわからないのが廃墟です。「今まで大丈夫だったから平気だろう」とか「俺は(私は)大丈夫」と思っている人が結構怪我をしています。もし、目に引っ掛けてしまったら・・・ 棚にある薬品が倒れて中に入っている薬品が目に入る事もあります。あり得ない話ではありません。大好きな廃墟も2度と見る事はできなくなってしまうかもしれません。決して大袈裟な事ではありません。実際に起こり得ることです。そしてそれは、怪我をしても誰の所為にもできないのです・・・
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